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第12回 コラム(2018/08/15)

【複雑な業務ルールを超高速開発で実現する!】
通常のシステム開発では、現場の要件(ビジネスルール)を開発側でロジックに変換するが、現場側では、変換されたロジックが正しく要件を満たしているかを判断することができない。

ビジネスルールマネジメントシステム(以下「ルールエンジン」)を利用すると、登録した内容は現場の規定や条件を整理したビジネスルールと、ほぼ同じ形式であり、現場の担当者と開発の担当者が、同じビジネスルールの登録内容を確認できる。この機能を積極的に活用することにより、現場と開発の共同作業が可能になり、開発の効率化、開発の品質向上が実現できる。

また、通常は開発機能のテストは、テストフェーズの作業になるが、設計段階で、要件として確認したビジネスルールのテストが可能になり、テストフェーズのテスト項目が大幅に削減されるので、テストフェーズの期間が短縮できる。場合により、ビジネスルールのテストそのものを現場で担当してもらうといった役割分担が可能になる。そして、超高速開発の開発対象は、一般的に画面やデータベースが中心であり、ロジック部分については、関数が利用できる程度であるが、業務ロジックをルールエンジンにより実装することで、ロジック部分も超高速開発が可能になる。

当社では、複雑な業務ルールを「なうデータ研究所」のNaU DSPで登録して、アプリケーションを「ジャスミンソフト」のWagbyより自動生成し、生成したアプリケーションから自動的にルールエンジンを呼び出す仕組みを検討している。
Wagby :https://wagby-lab.jp/
NaU DSP:https://www.nau.co.jp/naudsp/

Nau DSPとWagbyを連携利用した業務システムの流れは、以下の通りである。
①利用者側で、業務で利用するルール表をもとに、Nau DSPに日本語のまま登録可能であり、
 回答内容は自動的に算出されて、ルールエンジンとして保存される。
 例)海外旅行保険で「年齢」「渡航先」「保険期間」から「保険加入可否」を算出する。
 ※ルールエンジンで一般的な「前進判断」の登録作業である。
②業務ルールが決まっていない場合は、一部の条件と回答内容を登録することで、残りの条件
 を導出したり、回答内容から想定される条件を自動的に導出することで、利用者はルール
 エンジンを完成させる。
 例)海外旅行保険で「年齢」「渡航先」から「保険加入可能」な「保険期間」を算出する
 (後進判断)。「保険加入可能」なものを、「年齢」+「渡航先」+「保険期間」から
 導出する(提案型判断)。
 ※「後進判断」「提案型判断」はNaU DSPが独自に提供する機能である。
③開発側で、利用者が登録した内容にシステム的な観点で、漏れや重複がないか開発者向け
 画面にて確認を行う。問題があれば、登録した内容を変更できる。
④開発者向け画面にて変更した内容は、利用者向け画面にも自動的に反映されるので、
 利用者が最終確認を行う。
⑤Nau DSPで登録した各種条件と回答内容を、画面に表示できるように利用者はWagbyを利用
 して、ノンプログラミングでアプリケーションを開発する。
⑥開発側で、Wagbyで新規登録や更新する場合に、NaU DSPのルールエンジンを参照して結果
 を取得して、取得情報をもとにエラー処理やデータを保存する、といった開発を行う。

上記の通り、利用者側で業務ルールの作成と画面項目が作成できるので、イメージ通りの業務システムが開発できる。また、業務ルールに変更が発生した場合、利用者がNaU DSPの登録内容を変更することで対応可能であり、保守しやすいシステムとなる。

当社では、以前「業務システムの帳票作成で超高速開発を実現する!」でも記載したように、システム開発における開発側と利用者側の役割分担について、利用者側が対応することにより、要望通りのシステムを短期間で構築できる「超高速開発」を積極的に勧めている。今回、複雑な業務ルールにおいても、利用者側で対応できるルールエンジンを利用することにより、短期開発を実現できるようになった。

業務ルールにおける開発側とのやり取りにおいて、時間がかかり短縮したい、ユーザ検証時に業務ルールがシステムに正しく反映されていないことが多い、開発コストを削減したいと考えている方は、ぜひ超高速開発のビジネスルールエンジンシステム「NaU DSP」をお勧めしたい。ご興味がある方は、当社までご相談ください。

文責:天井 誠一

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