第11回 コラム(2018/07/11)
【業務システムの帳票作成で超高速開発を実現する!】
「超高速開発」は、従来のスクラッチ開発よりも、数倍の高い生産性で開発できるツールを使って開発する、というだけでなく、「現場の要望内容を要件定義というフェーズで、システムエンジニアが現場の担当者からヒアリングして、それを設計し、開発技術者が実装して現場に提供する」といった従来の開発時の役割分担を変化させることが「超高速開発」では重要である。言い方を変えると、開発側と現場の役割分担がどうあるのが最も効率的に開発できるか、が反映されて、「超高速開発」と言えるのではないか。
例えば、Webアプリケーションの超高速開発ツールであるWagbyの場合は、一覧表示の機能として、「グリッド表示」が提供されている。通常の開発では、一覧表示画面は、どの項目を、どの順序で一覧表示するかの要望を聞いて、実現することになるが、どの項目を、どの順序で一覧表示させるかをシステムで一律に決めるのでは無く、一覧表示可能な項目を開発側で用意し、どの項目をどの順序で一覧表示させるかは、実際にシステムを利用する現場側(利用者)で決める、という役割分担が開発側も利用者側も望ましいと考えられる。
日本の業務システムは、一般的に海外企業の業務システムよりも帳票が多いと言われている。その帳票の作成においても、上記の「グリッド表示」のような役割分担が可能であれば、開発側の負担が減り、また、現場の要望に合った帳票を作成することが可能になる。具体的には、開発側で帳票に必要な項目(データ)を用意し、現場で、帳票のレイアウトを決める、といった役割分担が考えられる。
当社では、このような役割分担による開発ができるように、「超高速開発」の具体化のために、ジャスミンソフト社「Wagby」とアイ・コン社「風神レポート」を開発のツールとして提案あるいは活用している。
Wagby:https://wagby-lab.jp/
風神レポート:https://wagby-lab.jp/service/solution/hoozin/
風神レポートは、帳票出力に必要なデータはCSVデータであり、CSVの項目を確認しながら、帳票レイアウトを作成する。
帳票作成までの流れは、以下の通りである。
①利用者側で準備した帳票イメージより、開発側は帳票に必要な項目を確定してCSVデータとして
出力する。
②利用者側は出力したCSVデータより、帳票レイアウトを作成する。準備した帳票イメージがEXCEL
ならレイアウトを取り込むことができ、出力項目の編集、一覧出力の並びや集計などは簡単に
設定できる。
③開発側は、CSVデータ出力と利用者が作成した帳票レイアウトを呼び出して、帳票を出力する処理
を実装する。
上記の通り、利用者側で帳票レイアウトを作成できるので、イメージ通りの帳票を短期間で開発できる。Wagbyと風神レポートでシステム構築した場合は、WagbyにはCSVファイルを出力する機能があり、上記①も利用者側で対応でき、さらに短期間で構築可能となる。
当社では、システム開発における開発側と利用者側の役割分担について、利用者側が対応することにより、要望通りのシステムを短期間で構築できる「超高速開発」を積極的に勧めている。今回、帳票作成においても、利用者側で対応できる帳票ソフトを利用することにより、短期開発を実現できるようになった。
帳票作成における開発側とのやり取りにおいて、時間がかかり短縮したい、イメージ通りの帳票ができない、開発コストを削減したいと考えている方は、ぜひ超高速開発の帳票ソフト「風神レポート」をお勧めしたい。ご興味がある方は、当社までご相談ください。
文責:天井 誠一
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