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第14回 コラム(2018/12/21)

【RPAを有効活用したシステムを構築する!】
RPAを有効に活用できるのは、システム化が難しくて人手により対応している業務である。
「システム化が難しくて人手により対応している業務」を具体的にあげると、
①入金・支払業務などで行われている、他システムやEXCELに登録されたデータを画面入力する業務
②複数のシステムに登録されたデータから作成する、経営者向けの報告書
③社員のデータを人事や勤怠などの複数のシステムに登録する業務
などがある。

RPAは「他システム→自システムへの入力」「複数のシステムに登録されたデータから作成する帳票」「1つのデータより複数のシステムに登録する業務」において、効果が期待できる。
逆に、RPAで効果があがらないケースとして以下の業務がある。
①BI機能のような人の判断を要する業務
 → RPAは予めシナリオ登録したルールに従って、繰り返し処理を自動化するので、高度な判断が
   不得意である。
②大量データの入力作業
 → RPAはPCを占有して画面上で1件ずつ連続登録するので、人の入力スピードより速いが、大量
   データの登録には時間がかかる。
③画面レイアウト・デザインが頻繁に変更されるシステムからの入力作業
 → 画面変更時に、RPAの自動入力処理がエラーとなる。
④画面スクロールが必要であったり、複雑にポップアップが出る画面など、画面構成が複雑なシス
 テムへの入力作業
 → シナリオ登録が複雑になってしまい、全てを網羅できず自動処理 でエラーになることが
   多い。

RPAを有効活用するには「RPAの適用」「RPAの運用」において、十分に検討することがポイントであり、それぞれについて考えてみた。
【RPAを適用する場合】
 ①RPAツールの選定
  → 製品により機能や操作性が異なっている。評価版を依頼して検証 を行った上で選定する。
    評価版がない場合は短期ライセンスを購入するなど、しっかりと評価した上で選定する。
 ②適用業務の選定
  → 業務の洗い出しを行い、「繰り返し作業が多い」「作業時間は短いが発生量が多い」
    「作業時間が長い」ものをRPAに適用する。
 ③シナリオ作成の標準化
  → RPAのシナリオは作成者の好みで自由に登録できてしまう。例えば、ボタン押下のための
    ボタン位置の確定を、画面上の座標を指定したり、ボタンの画像によって判断させると
    いった恣意性の高い登録が可能である。利用者がシナリオを自由に登録しないように、
    標準化規約の整理や、共通処理を準備するとよい。

【RPAを運用する場合】
 ①役割分担
  → RPAのシナリオ作成は、業務担当者で対応できるため、業務を深堀し、細分化された
    ケースをシナリオに組み込んでしまうことがある。そのため、作成者でないとシナリオ
    の保守ができない、障害発生時の影響調査ができないといったことがしばしば起こり得る。
    システム担当が保守性の高いシナリオテンプレートをあらかじめ作成して、業務担当が
    それに基づき作成するなど、システム担当と業務担当との適切な役割分担が必要である。
 ②障害発生時の対応
  → RPAでは通常業務を中心にシナリオ作成しており、障害のシナリオは十分に考慮されて
    おらず、原因究明に時間がかかる。例外処理やログの取得処理をシナリオに組み込むと、
    迅速な障害対応が可能になる。

RPAを導入することにより、人手により対応している作業を自動化できる業務がどこの企業にも存在する。一つの作業をRPAにより自動化を実現すると、その経験により必ず次の自動化の候補が見出せる。この経験が重要で、継続的にRPAによる自動化の作業を検討し、実施し、その効果をチェックするための担当チームを組織化すべきである。

RPA導入の最も大きな問題点は「導入のための価格が高い」ことであったが、最近、大きな変化があり、低価格で導入することが可能なRPAが提供されつつある。
当社と付き合いのあるシステムインテグレータ社では、2018年12月からフリーライセンスから始められるRPA製品「WorkFusion RPA Express」の提供が開始された。RPAは一層普及していくと思われる。

【システムインテグレータ社のRPA製品に関するニュース】
https://www.sint.co.jp/release/2018/release181213.pdf
当社では、RPA製品や事例について情報収集と製品評価を行っており、お客様がRPAを有効活用できるように支援したいと考えている。

RPAを導入したいが、費用や効果に不安を感じている方、RPAにご興味がある方は、当社までご相談ください。

文責:天井 誠一

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