事例② 団体保険管理システム
はじめに:B保険代理店様のケース
B保険代理店様では、大口顧客の団体保険管理のために自社でシステムを開発、しかし、Windows XP環境までしか動作しないなどの問題が生じたため、2014年、当社がシステムを刷新を行いました。
1.団体保険管理システム開発の背景
B 保険代理店様の旧システムは社内で内製化しており、機能面では十分に考えられたシステムでした。しかし、以下の課題を抱えていました。
① 開発言語はWindows XP以降未対応につき、追加開発ができない。
② DBを利用していないので、レスポンスの問題や不安定になることがあった。
③ システム開発・保守をアウトソーシングできていない。
最新OSに対応して長期利用が可能、安定してシステムが利用できる、開発会社が責任をもって開発・保守する
これらの実現のために、2014年1月システムを刷新しました。
2.団体保険管理システム導入の目的
(1) システム間の連携が多く、チェック機能を強化すること
→保険会社からのデータ入力、契約企業へのデータ出力時にデータチェックを強化
① 単項目チェックは元より、相関チェックや業務的なチェック(証番体系)まで行うことにした
② エラーで業務が停止しないように、データリカバリーや再取込が簡単にできるようにした
(2) 業務の分散と冗長化のために、複数人で利用可能とすること
→スタンドアローンシステムからクライアントサーバシステムに変更
① 利用者は数名で操作性が重要ということで、Webシステムでなく、クライアントサーバシステムを採用した
(3) 開発言語、DBは製造元のサポートがしっかりしていること
→開発言語・DBの選定基準
① Windows OSと相性がよく、サポートが充実しているMicrosoftのVisual Studio .netとする
② DBは開発言語との相性がよく、無償のMicrosoft社のSQL Server Expressを採用する
③ 開発言語とDBは、最新版でなく安定したバージョンとする
3.団体保険管理システムの概要
(1) 特定社員が利用する
(2) このシステムのメイン機能は、以下の通りです。
① 乗合の生保と損保のチェックオフ予定データを取り込み、加入者ごとに名寄せを行う
② 契約企業からの保険異動(新規加入、退職など)情報をもとに、画面で補正を行う
③ 確定した情報はデータ出力して、契約企業へ送付して顧客側のシステムに取り込み、給与控除を行う
④ 乗合保険会社に対して、給与控除の結果情報を送る
4.団体保険管理システム導入の効果
(1) 業界標準のチェックオフ予定データの活用
乗合会社が増えると、個別にデータ提供を依頼してシステム対応を行う必要があるので、
業界標準データを利用することで、保守性を高くする
(2) 他の団体保険での活用
特定の団体契約者向けシステムを他の団体でも利用できるようにして、業務の効率化を図る