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第17回 コラム(2019/06/10)

【データ入力時に発生するエラー対応が自動化されていない連携を行うべきでは無い】
システム間の連携は、EAIやETLといったツールにより今までも実現されてきましたが、API等を使わずにもっと簡単に連携できる仕組みとして『RPA』が注目されています。RPAの最大の特長と言われているのは『すでに使用している現行のアプリケーションやツールの変更が不要』ということです。

人が行っている画面操作のオペレーションをロボットがそのまま同じように実行するので、既存のシステムやプロセスに変更を加えることなく自動化できるという特長があり、システムを改修するほど投資はできないが、人間の作業を減らす仕組みを作りたい。RPAならば、既存のシステムをそのまま利用しながら自動的に連携できます。

ここに大きな落し穴があります。

このような甘い言葉に乗せられてRPAを導入してみたが「思ったような成果につながらない」「思ったような費用対効果が出ない」など、RPA導入後の問題を耳にすることが少なくありません。RPAを新規導入する際には業務の棚卸しと業務の流れを可視化することが必要です。棚卸し作業の中で特に注意したいのは、エラーの発生も含んだ例外処理です。

例外処理が多いプロセスの場合、通常の処理をRPAに任せ、例外処理を人手で処理するのか、RPAに処理させるのかは設計時の判断になりますが、先ずは通常の処理をRPAに任せ、例外処理は導入後に検討しよう、といった安易な考え方が混乱を招きます。データ入力時に発生するエラー対応は例外処理と考えるべきではありません。

弊社では、Wagbyという設計情報を登録することによりアプリケーションが自動生成されるツールを使って、顧客の業務システムを開発することがあります。データ入力時の各種チェック条件は設計情報として登録しますが、このチェック条件は、画面からのデータ入力時だけでなく、ファイルによるアップロード更新時においても、チェック条件は100%同じロジックが適用されます。

RPAとの連携においては、Wagbyにより自動生成された入力画面に入力データを張り付けるのではなく、Wagbyにより自動生成されたアップロード更新画面の入力ファイルのフォルダにデータファイルを張り付ける、といった連携方法になります。実際に発生する開発の手間は、Wagbyの開発画面(WagbyDesigner)に「アップロード更新画面を作成する」という項目にチェックを付けてビルドを行うだけなので、『すでに使用している現行のアプリケーションの変更がほとんど不要』と言えます。

このような連携により、入力データのエラーチェックで連携が中断することもなく、メール機能により、処理結果(単なる処理結果の件数情報だけでなく、入力データ一件毎の詳細結果)が自動的に担当者に送信される仕組みとなります。

RPAによるデータ入力時に発生するエラー対応が自動化されていないような連携を行うべきでは無いと言えます。RPAとWagbyの組み合わせにより実際に費用対効果が出せる連携が可能となり、企業内で普及していくと思われます。

文責:寺田 賢二

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